【小説家になろう】”読まれる”長文タイトルの付け方

考察
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長文タイトルを付けてるけどPVが伸びない、という方へ

この記事は「なろう向けに長文タイトルを付けているけれどPVが伸び悩んでいる」という方に向けた、マーケティング論の記事です。

「効果的な長文タイトルを付けてあらすじを読ませる」ための記事ですので、あらすじ論や評価を貰いやすい小説論についてはこの記事には記載いたしません。

また書籍化を視野にいれたタイトルでありません。あくまで「小説家になろう」のサイト内でPVを稼ぐ方法です。

長文タイトルを付けたくない、毛嫌いしているという方は、いつか長文タイトルを付けたくなった時にご覧ください。

長文タイトルの意義についての説明から入りますので、手っ取り早くテクニックだけ知りたい方は目次から飛んでください

長文タイトルの利点については以下の記事をどうぞ。

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長文タイトルは何のためにつけるのか?

さて、ではなんのために長文タイトルを付けるのでしょうか?
まずはこれを抑えなければなりません。

普段小説を読まないライトユーザーに中身を分かりやすく伝えるためではありません
もしあなたが「馬鹿ななろう読者のために長文タイトルをつけてあげてる」なんて考えを持っているなら今すぐ捨ててください。理由をご説明いたします。

ランキングに上がった後にそのような効果もあることは否定しませんが、この記事を参考にする方はその前段階です。

ランキングに上がるためには外部サイトの宣伝を除けば新着更新欄から読者を獲得してポイントを入れてもらうしかありません。

そしてこの新着更新欄に足繁く通い、日々新たな名作が生まれていないかチェックしているのはベテランなろう読者です。多くのなろうユーザーは基本的にランキングから作品を探しますが、なろう作品を読みすぎて自ら名作を探しだすことに喜びを見出した層が新着を漁っている場合が多いです。

彼らに発見され、ポイントを入れてもらえなければランキングに載ることはできません。

つまり、「なろう系を読む」という分野において作者より熟達している読者にアプローチする必要があるのです。

ベテランなろう読者に受けるタイトル

新着更新欄には、毎日数千作品が並びます。新連載も数百話目の更新も同じ欄に掲載されるのですから、その数は膨大です。

そのため、その中から抜きんでたタイトルを付けなければ目に留まりません。

「なろうは長文タイトルしかないから短いタイトルなら受ける」でしょうか?
それは間違いです。

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新着更新欄を見れば分かるように、実はなろうに投稿されている作品の多くは短いタイトルです。短くても飛びぬけたセンスを持っていれば読まれますが、非常に難しいです。

なぜなら、玉石混合で面白さの保証がない新着更新欄から好みにあった作品を見つけなければならないのです。全てのあらすじを読んでいる時間はありませんから、必然的にタイトルで判断することになります。

では、長文タイトルをつければ無条件であらすじを読んでもらえるのか?
それもまた間違いです。

長文タイトルはいわば「要約文」であり「キャッチコピー」です。優れたクリエイターが優れたマーケターであるとは限りませんが、長文タイトルを付けるのが上手な作者は作品も面白い可能性が高いです。

そして、一般人から見たらどれも同じようにしか見えない長文タイトルでも、作者の実力が如実に現れます。
新着更新欄に通うベテランなろう読者は「長文タイトルのセンスから作者の実力を見抜く能力」が高いのです。

百文字あれば文章力やアイデア力はある程度測れますからね。
なので、長文タイトルを付ける時は彼らに面白そう、と思ってもらえるタイトルを付ける必要があります。

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読まれる長文タイトルの付け方

いよいよ本題です。

前述のベテランなろう読者に好まれやすい、いくつかのテクニックをご紹介いたします。

また、成功例、失敗例として自作の紹介もいたしますが、宣伝目的ではないためリンクは貼りません。他者の作品を勝手に失敗例扱いするわけにもいかないので、このような手法を取らせていただきます。

実験台の作品はこちら

具体例の実践のために作品を一つご用意しました。没ネタであらすじだけ。

面白さは置いておいて、この作品にタイトルを付けるならどうするか、という流れでご説明していきます。

「キルク、お前正直いらないんだよな。火力もないし」
「いつも暗くて不気味なのよ」
 
呪術師キルクは、突然パーティからの追放を宣告された。
だが、このパーティは呪い装備の性能によってAランクまで上がることができたのだ。キルクがいなくなれば制御ができなくなり、様々な負の効果がパーティに降り注ぐことになる。
 
キルクは『呪いに好かれる』という特異体質によって、自分の身体で呪いを引き受けることで、パーティメンバーを守っていた。
 
追放されて呪いからも解放されたキルクは、自分の魔力が大幅に増加していることに気が付いた。
 
そんな時、一人の物乞いの少女と出会った。彼女はなんと少女の姿をした『人型呪い』だった!
彼女の目的は他の呪いを食べて存在を強化すること。そして、呪いを世の中からなくすこと。
 
キルクと美少女呪いちゃんは、二人で呪い屋を作り、呪いの被害から人々を助ける活動を開始する。
 
対して、キルクを追放したパーティは呪い装備によって壊滅していく……。

テンプレですね。
これを「実験台」と仮称します。

では、やっていきましょう。

なるべく多くの情報を詰め込む

百文字というのは長いですが、それでもあらすじを全て説明するには足りません。

しかし、その百文字だけで相手に必要な情報を伝えなければなりません。

ここで注意することは
・テンプレ要素にはなるべく文字数を使わない
・なるべく短い単語で多くの情報を含むものを使う
・何度も同じ単語を入れない
・説明口調ではなく口語で書く
・意味の通じる文章にする
・固有名詞や造語、一般的でない単語は入れない

当たり前なようで、適当にタイトルを付けると失敗しがちです。

上の実験台作品で失敗例のタイトルを付けると

呪王キルクの呪い屋~冒険者パーティから追放された呪術師が開花した呪いの才能を駆使して呪い屋になって、追放したやつらは呪いがなくなって破滅する話~

最悪ですね。これだけ文字数を使って、伝わった内容は「追放された主人公が呪術師で呪い屋というなんだかわからない店を開く」ことだけです。これでは長文タイトルの意味がありません。「呪」という文字が六回も出てくるのも無駄でしかありません。

成功例は後述のテクニックと重なる部分もあるので、後ほど。

九割のテンプレに一割のオリジナリティを混ぜる

創作論の話ではありません。

よくなろう系批判で言われるように、なろう系は似たような作品が多いです。では、読者は何度も同じ話が読みたいのか? そんなわけがありませんね。

読者はだいたい同じような作品でも、一割のオリジナル部分を楽しみにやってきます。おそらく創作者の皆さんは言われずともオリジナル要素を入れていると思いますが、大事なのはそれをタイトルで示すことです。

たとえば現在流行りの追放系であれば、

追放されてざまあするのは分かり切っていても、それが宮廷魔導士の話なのか鍛冶屋の話なのか。あるいはどのような能力を持っているのか、というその作品固有の要素は、必ずタイトルに入れてください。

ここで失敗してしまいがちなのは「オリジナル要素は隠してあって後から判明するストーリー」の場合です。この場合は他のテクニックを用いるか、もう一つ分かりやすいオリジナル要素を用意してください。

オリジナリティのないタイトルがこちら。

追放冒険者のスローライフ~最弱のハズレスキルが、まさかの最強に!?覚醒したスキルを駆使して無双!助けた美少女と共にハーレムライフを送ります~

どこかで見た要素の詰め合わせ。即興で作ったはずなのに読んだことがある気がしてくる不思議なタイトルですね。

「どんなハズレスキルだったのか」「どう最強になるのか」これを書くだけでオリジナル要素になりえます。

私がこれを実践した作品は

「処刑された聖女は死霊となって舞い戻る~ヒトダマから始まる進化成り上がり!結界がなくなって国が滅びそうと言われても、あなたのせいで魔物になったので知りません~」

「追放ざまあ」であり「人外転生」であることを示しつつ、「聖女が処刑されて転生する」「弱い魔物から進化していく」というオリジナル要素を表現したものですね。

実験台で作ってみると

呪い装備のデメリットを全て引き受けてたのに、不気味だからと追放された呪術師~呪いが暴走してパーティ壊滅したから助けてくれ?人型呪いちゃんと店開いたので、値段次第では引き受けますよ~

こんなところでしょうか。

私の実力不足で例が微妙ですが、オリジナル要素をタイトルに入れる、というのは非常に大切です。

読者の「前提知識」を利用する

前述の通り、長文タイトルのターゲットはベテランなろう読者です。

なので、なろうでよく使われる要素や手法については把握しているものと思って大丈夫です。

たとえば、2020年にランキングを席巻した「もう遅い」という単語。
これは読者の前提知識を利用したものですね。

この四文字の中に「追放系であり、追放された主人公が新天地で元からあった能力が認められて栄転、古巣の元仲間たちは主人公がいなくなったことで落ちぶれて、主人公に助けを求めるが、もう遅いと切り捨てる」という情報が詰め込まれているわけです。

流行りすぎて飽食ぎみですが、これほど便利な単語は他にないでしょう。流行ったのも頷けますね。

そこそこなろう小説を読んだ読者は当然この意味を把握しているわけですから、四文字でしっかり意味が伝わります。

他には「悪役令嬢」などでしょうか。
字ずらだとただの悪い令嬢なのですが「転移・転生ものであり、主人公がプレイしていた乙女ゲームの最期は必ず断罪される悪役側になってしまい、その未来を変えるために奔走する話」だと分かります。

長文タイトルを付けろとは言うものの、短くても伝わるなら短い方が良いに決まっているのです。

自作の例だと

ダンジョンマスターの俺が迷宮攻略科の劣等生だった場合。~学校内にダンジョンを作ってポイント荒稼ぎ~

おそらく、なろうローファンタジーを読んだことのない方は何言っているのかさっぱり分からないでしょう。

「ダンジョンマスター」ダンジョンを作り運営する主人公の話であり
「迷宮攻略科」冒険者等を養成する学園ものであることが前提知識によって即座に導かれます。

またサブタイトル部分も、「ダンジョンマスター系作品の多くはダンジョンクリエイトにポイント消費制度を導入していて、そのポイントは人間の感情の揺らぎや魔力消費、死亡など(作品によって異なる)によって稼ぐことができる」という前提知識に訴求したものです。

実験台だと

呪い装備のデメリットを全て引き受けてたのに、不気味だからと追放された呪術師~強力なデバフはなくなり装備は暴走、パーティ壊滅したから助けてくれと言われてももう遅い!~

呪術師=デバッファーは前提知識が必要ですし、もう遅いは前述の通りです。

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ランキング上位作品を研究してみよう

ランキング上位に上がるのは並大抵のことではありません。

多くの読者に認められたから上位に君臨しているので、何かしらの理由があるのです。

タイトル一つとっても工夫の塊ですので、盗めるものは盗みましょう。

私もこのような記事を書きましたが、まだまだ勉強中の身です。
このタイトル論も新たな知見があれば加筆修正する予定です。

「ここが間違っている」「ここはこうしたらどうか?」というのがありましたら、Twitterでお知らせ頂けると幸いです。自分が全て正しいとはまったく思っておりませんので、協力いただけると助かります。

お読みいただきありがとうございました。
個別の質問も受け付けておりますんで、なんなりと。あなたの作品がランクインすることを願っています。

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